2018年7月18日(水)に、HIAS Health客員研究員のお一人でもある国際協力機構(JICA)人間開発部の戸辺 誠国際協力専門員を講師として定例研究会を開催しました。
 
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報告中の戸辺誠HIAS Health客員研究員
(JICA 人間開発部 国際協力専門員)
コメントをする佐藤主光HIAS Healthセンター長
(一橋大学大学院経済学研究科 教授)
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コメントをする中村良太HIAS Health研究員
(一橋大学社会科学高等研究院 准教授)
 質問する真野裕吉准教授
(一橋大学大学院経済学研究科、写真左)
 
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日時2018年7月18日(水) 13:30–15:00
会場東キャンパス マーキュリータワー 3階 3302室
報告者戸辺 誠氏、国際協力機構(JICA) 国際協力専門員(保健財政・保健システム)(HIAS Health客員研究員)
タイトル「フィリピン山岳地帯の貧困妊婦が医療費を心配することなく安全なお産ができるようにする 」 国際協力機構(JICA)によるユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)に向けた取り組み
概要ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)とは「すべての人が、経済的な困難を被ることなく、十分な質の保健医療サービスを受けられる状態」(世界保健機構WHO、2010年)と定義され、特に基本的な保健サービスについては、2030年までに世界中すべての国がUHCを達成することが、「持続可能な開発目標(SDGs)」のターゲットの一つになっています。
日本の二国間援助機関である国際協力機構(JICA)もUHC達成に向けた支援に重点を置いており、技術協力や資金協力を通じた支援を行っています。
今回の定例研究会では、2012年から2017年までフィリピン山岳地帯で実施された妊産婦に対するUHC支援事業を事例に、JICAのUHCに向けた取り組みをご紹介します。
プロジェクトでは、へき地の助産所や保健所を整備することによりサービス提供能力を強化したほか、妊婦の国民健康保険加入を促進することで医療費による経済的リスクからの保護も図りました。その結果、今まで自宅で出産していた山岳地の妊婦が医療施設で分娩できるようになり、妊産婦の死亡を下げることに成功したものです。
言語英語