HIAS Health 研究員の荒井耕教授(一橋大学大学院経営管理研究科)のワーキングペーパー「地域ブロック別の新型コロナ流行による医療機関損益への影響の長期的変遷―病院を経営する医療法人に焦点を当てて―」 が一橋大学機関リポジトリに公開されました。
新型コロナ流行による医療機関への財務的影響を多様な視点から分析し, 歴史的教訓として生かせるようにその知見を遺しておくことは意義深い。そこで本稿では, 地域ブロック別の流行による各種損益への影響の長期的な変遷状況を分析した。 事業採算性は, 流行初年度の影響も, 2年度目の回復状況や3年度目の再悪化状況も, さらに各地域ブロック内でのその格差の拡大状況も, 地域によって大きく異なった。また流行関連補助金による採算性悪化を緩和する効果はどの地域でも大きかったが, 補助金を含めた損益への影響は一部地域間ではかなり異なった。加えて, 医政局による『病院経営管理指標』と同じ病院診療領域類型ごとにも分析した結果, 同様に, 流行後の各地域での影響状況は類型により異なることが判明した。なおこの結果(いわば「実態」)を『病院経営管理指標』の結果と比較したところ, 7割~8割のケースで『病院経営管理指標』は「実態」から±1%pt以上乖離しており, また3割~4割のケースで流行による影響の方向が「実態」と真逆となっていて十分な妥当性がないことも明らかとなった。
本ワーキングペーパーの全文は、下記のサイトからダウンロードいただけます。
荒井耕(2026)「地域ブロック別の新型コロナ流行による医療機関損益への影響の長期的変遷―病院を経営する医療法人に焦点を当てて―」一橋大学大学院経営管理研究科ワーキングペーパーNo.182.