360名の聴衆を集め、今後の医療政策について活発な議論が行われました。

 
去る4月26日、英国ヨーク大学医療経済研究所のマーク・スカルファー教授をお招きして、一橋講堂(東京都千代田区)にて「医療経済学と医療政策」をテーマとして一橋大学医療経済シンポジウムを開催いたしました。
 
人口の超高齢化に伴う社会保障費の膨張により、限られた医療資源の効率的配分が、経済、財政、国民健康全体にまたがる喫緊の政策課題となる中、本シンポジウムのテーマは高い関心を集め、平日にも関わらず、医療機関、保険者、製薬・医療機器メーカー、関係省庁、研究機関などから360名の参加者を得て盛況のうちに終了いたしました。ご来場者、ご関係の皆さまにお礼申し上げます。
 
シンポジウムでは、佐藤主光センター長の開会挨拶に続き、スカルファー教授による「NICE:英国における医療技術評価と政策意思決定」と題する基調講演が行われました。来年の診療報酬改定を機に、いよいよ日本においても費用対効果に基づく公的医療システム運営が稼働しはじめる転換期にあって、同分野で世界をリードしてきた英国の経験と今後の発展の見通しについて分かりやすくお話いただくと共に、日本の政策策定、人材育成に対して重要な示唆をいただきました。引き続いて、伊藤元重学習院大学教授、福田敬国立保健医療科学院医療・福祉サービス研究部長、西村周三医療経済研究機構所長による講演が行われました。
 
シンポジウムの後半では、佐藤主光センター長が司会者となり、講演者によるパネルディスカッションを行いました。パネルディスカッションに際しては、会場から予め質問を募り、費用対効果分析など医療技術評価の実施手法や制度設計について、また、医療財源、プライマリ・ケア、地域包括ケア、医療機関や患者のコスト意識など、医療経済学に関わるテーマについて活発な議論が交わされました。
 
なお、本シンポジウムの開催つきまして、公益財団法人二十一世紀文化学術財団の協賛をいただきました。
 
 
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基調講演をいただいた
英国ヨーク大学
Mark Sculpher氏
 パネルディスカッションの様子
 

パネルディスカッション:パネリストと司会者

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英国ヨーク大学

Mark Sculpher氏

学習院大学

伊藤元重氏

国立保健医療科学院

福田敬氏

医療経済研究機構

西村周三氏

司会

一橋大学

佐藤主光