『社会保険旬報』第2969号(7月11日号)にHIAS Health 研究員の荒井耕教授(一橋大学大学院経営管理研究科)の論文「タスクシフトによる医師の労働時間短縮と生産性向上の検証」が掲載されました。
 
労働生産性向上の必要性が高まる中, その重要な手段と期待される各種のタスクシフトが医師の生産性向上にどの程度効果を有しているのかを明らかにし, 種類により生産性向上の程度が異なることを示した。また各病院での各種タスクシフト合計としてはどの程度の向上効果を現状で有し, また今後の向上余地がどの程度あるのかを分析し, 現状においてタスクシフトに消極的な過半の病院群が積極的になることで生産性の大きな追加的向上が可能であり, 厚生労働省が目標とする医師労働生産性の7%向上を十分に実現できることを明らかにした。加えて, 生産性向上に直結する医師当たり時短数に病院属性による相違が見られ, 医師数が相対的に多い救急病院や大規模病院などでは, 多い医師数に見合ったタスクシフトへの十分な取り組みがなされていない現状が明らかとなった。
 
荒井耕(2025)「タスクシフトによる医師の労働時間短縮と生産性向上の検証」『社会保険旬報』第2969号(7月11日号)pp.10-17.
 
参考:社会保険旬報 2025.7.11 No.2969<外部リンク>