荒井耕(2024)『多角経営時代の医療法人管理会計:有効活用による経営持続性の向上』中央経済社296頁.
 
病院経営医療法人は, かつて病院事業のみを運営することが多かったが, 事業多角化が進展し, 今日では多角経営しているのが一般的である。多角化の進展を背景とした現場管理者への権限移譲に伴い, トップは各現場の業績を把握し, またトップが目指す方向に沿って各現場が自律的に行動するように働きかける必要性が増している。そのため, 現在, 病院経営医療法人にとって管理会計を適切に利用することが大きな課題となっている。本書は, 多角経営時代の病院経営医療法人における管理会計の実践状況(実施状況・特徴・課題・有効化方法など)を, アンケート調査データの分析を通じて明らかにしている。本書を通じて, 病院経営医療法人において管理会計が積極的かつ有効に活用され, その経営的持続性が高まることを期待したい。
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