2018年8月29・30日に一橋大学とシンガポール経営大学(SMU:Singapore Management University)とで、SMUを会場にして、Japan-Singapore Academic Forum and Policy Roundtableを共同開催しました。「健康(Health)」と「労働(Labor)」をテーマとして、両国の中高年者のパネルデータを用いた研究の発表と政策提言にむけた議論が行われました。
この2日間のイベントに、日本からは、中野聡一橋大学副学長を代表に、佐藤主光センター長以下HIAS Healthの研究員を中心とする6名の研究者が参加しました。SMU学長のアーノード・デ・メイヤー(Arnoud De Meyer)博士と中野聡一橋大学副学長の挨拶で幕を開けた初日のAcademic Forumでは、日本側からは、経済産業研究所と一橋大学、東京大学(第2回調査より参加)が協力して2007年から実施している、50歳以上の中高齢者を対象としたパネル調査である「くらしと健康の調査(JSTAR:Japanese Study of Aging and Retirement)」のデータを用いた研究を発表しました。シンガポール側からは、SMUの研究センターの一つであるCentre for Researcch on the Economics of Ageing (CREA)が中心となって2015年から実施している50歳から70歳の中高齢者10,000人以上を対象とした大規模パネル調査「Singapore Life Panel」のデータを用いた研究が発表され、活発な議論が交わされました。
それぞれの発表者、研究報告タイトルについては、プログラムをご覧ください。<プログラムPDFはこちら>
SMU学長のArnoud De Meyer博士に記念品を手渡す中野聡一橋大学副学長 | SMU経済学部長/CREA センター長のBryce Hool教授と談笑する佐藤主光HIAS Health センター長 | Academic Forumの発表者 |
2日目のPolicy Roundtable では、HIAS HealthとCREAからそれぞれ2名の研究者が登壇し、前日発表された学術研究の成果を踏まえ、介護、貯蓄行動、公的年金や就労などをトピックに、高齢化社会における「健康(Health)」と「労働(Labor)」に関わる政策的含意について意見を交わしました。
Roundtable で「健康」をテーマに発表する小塩隆士教授(一橋大学経済研究所 所長/教授、HIAS Health 研究員) | Roundtable で「労働」をテーマに発表する臼井恵美子准教授(一橋大学経済研究所) | Roundtable、会場の様子 |
関連リンク
Japan-Singapore Academic Forum and Policy Roundtableのプログラム <PDF>
CREA, SMUのウェブサイトの開催報告ページ
くらしと健康の調査(JSTAR:Japanese Study of Aging and Retirement)
Singapore Life Panel